やくしま果鈴blogたんかん

こんにちわ、ブログ担当の廣瀬です。

朝の冷え込みはまだ厳しく、布団から出る時は心のなかで、「えいや!」と掛け声をかけて起きています。屋久島もまだまだ寒い日もありますが、それでも少しずつ春の訪れを感じる日が出てきました。
花が芽吹くまでもう少し。待ち遠しいですね。

さて、屋久島では、たんかんの季節となりました。
そこで今回は、屋久島の特産品でもある「たんかん」について触れていきますね。
よろしければ、最後までお付き合い下さい。

 

屋久島のたんかんの事

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たんかんは亜熱帯地域に適した柑橘類で、日本では全体の収穫量の約8割が鹿児島県、特に屋久島や種子島、奄美大島、徳之島等の離島で栽培されています。それは、たんかんを育てるには年間平均気温19〜22度が適しているからです。鹿児島県でもより亜熱帯地域に近い所で生産されています。

ポンカンとネーブルオレンジの自然交配種の一種と言われており、1900年前後に中国から南西諸島に移植され日本での栽培が始まりました。
屋久島では、昭和34年以降からたんかん栽培が本格的になり、今では屋久島の特産品の一つとして親しまれています。

また、洋上のアルプスとして知られる屋久島は、標高の高い山々からの冷たい吹き下ろしの風と亜熱帯の温かい気候の寒暖差により美味しいたんかんが作られています。
糖度が高く味の濃いジューシーなたんかんは、南の国だけで栽培され、生産量が少ないため本土にはあまり出回ることのない希少な柑橘類の一種です。

 

屋久島のみかん農家の畑の推移

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屋久島にたんかんが入ってきた当初は、みかん農家の畑の割合は殆ど特産品のポンカンが占めていましたが、時代の流れとともに、逆転し始めたのです。

※ポンカンの収穫時期は、11月末から1月末。
たんかんの収穫時期は、1月末から4月初め。
このように、収穫時期がずれるため両方育てている農家も多い。

 

それは一つ目に、

ポンカンがお歳暮で以前より高く売れなくなった

上記でも触れたように、たんかんを育てるには年間平均気温が19〜22度ですが、ポンカンは18度〜22度で育てる事ができるので、鹿児島県や愛媛県等の広い範囲で生産されるようになり、屋久島ポンカンの希少価値が下がったのです。更に、お歳暮商品も他のフルーツやハム、真空パック商品等のラインナップが増えた事により、以前より高くポンカンが売れなくなって来ました。

 

二つ目に、

たんかんはポンカンよりも手間がかからない

ポンカンはお歳暮に間に合わせるため、色づきが5分〜7分の状態で収穫してから色付けをします。
5分〜7分の色合いの判断が難しく、ポンカンの収穫は人任せにできないのです。たんかんは、樹で熟成させるため、全体的に色づいてから収穫をします。

また、たんかんと違いポンカンは「スアガリ」という中の水分が少ない実もたまにあるため、その判別もしなくてはいけません。今はスアガリかどうかを調べる機械もありますが、手作業でする場合経験に基づいた、表面の状態を見る目と手に持った時の重さの感覚が必要です。

 

三つ目に、

たんかんのファンが増えてきた

もちろん、ポンカンも甘くてジューシーで美味しいのですが、ポンカンが優しい甘さなのに対して、たんかんはもっと味が濃いです。その事が周知され、たんかんの需要が高まり、徐々にたんかんが高く売れるようになってきました。

こういった事から、屋久島のみかん畑は、ポンカン畑からたんかん畑へと移り変わっていったのです。今では、8:2や9:1といった割合でたんかんが多く作られています。

 

やくしま果鈴でのたんかんの使い方

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たんかんパパイヤスムージー

やくしま果鈴にも自社農園があり、丹精込めてたんかんを育てています。

もちろん、旬の時期には予約注文で青果販売を。
旬以外でも味わって頂けるように、果鈴のカフェでは、ジュースやスムージーで。
お菓子や、お土産では、フィナンシェやフルーツバター、バスクチーズケーキで。
調味料では、青切り塩たんかんを。

多くの方に食べて頂けるように、やくしま果鈴では、お菓子や飲み物、調味料と形を変えてご用意しています。

 

屋久島みかん農家の年1回の収穫を変えるきっかけに、、

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上記でもご紹介した、調味料の「青切り塩たんかん」が生まれた背景には、摘果の時に出てくる大量の青い実の存在がありました。

今までもみかん畑の手伝いに行くことはあっても、殆どがたんかんの収穫だけでした。
ですが、自分達の畑のたんかんの手入れをしていく内に、摘果の際の青い実を肥料にするだけでは「もったいない」と思うようになってきたのです。

そこで、この青い実を使って何が作れるか色々と試行錯誤し、屋久島の永田の塩と青いたんかんの実で作る、無添加の調味料「青切り塩たんかん」が完成しました。
柑橘のさわやかさと塩の旨味、辛くないので小さなお子様から食べて頂くことが出来、島内外のお客様から人気が出てきて、嬉しい限りです。

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他のみかんにも言えることですが、丹精込めて育てた果実が収穫できるのは年に一回です。
その間、害虫や、鳥から守っていても、台風等の自然災害が来て実が落ちてはどうしようもありません。
ですが、収穫とは別に青切り塩たんかんのような青い実や花の利用が出来れば、みかん農家にとってのリスク分散になるのではないでしょうか?こういった考えが、屋久島のみかん農家を活気付ける小さなきっかけになれば幸いです。

 

今回の、「屋久島の特産物〜たんかん〜」はいかがでしたか?
旬のたんかんは本当においしいですよね!今年のたんかんは、豊作で味も果汁も120点満点でした。
今から来年のたんかんが待ち遠しいです。