フィナンシェ・ヤクシマーノ

こんにちわ!ブログと広報を担当している廣瀬です。

今回はやくしま果鈴のオーナー夫妻に聞いた話(ちょっとジーンとした)を書いてみました。

メイン商品でもある「フィナンシェ・ヤクシマーノ」の誕生、「最初の構想よりかなり規模が大きくなっちゃったよ。でも、目指すところはぶれていませんよ。」という色んな思いが詰まった、6次産業化に迫ります。

 

自分たちがこの島のために貢献できる事業は何かということをいろいろ考えていたのですが、ふと、自分たちが帰省する時やお土産で渡すときに「永田の塩クッキー」以外の選択肢が欲しいな、と思ったことがきっかけでした。お土産品も、鹿児島で作られていてパッケージだけ「屋久島に行ってきました!」っていうシールが貼ってあったり、ちょっと昭和な感じがするレトロなパッケージのお土産があったり、それはそれで昔からあるいいお土産なんですけど、もっと沢山の人に屋久島に興味を持ってほしいのと、屋久島にも美味しい特産物がある事を知ってもらいたい思いから、自分達でも屋久島ならではのお土産品や特産品を作れないかな?とここに行きつきました。

そこで、屋久島特産のたんかんを使ったお菓子はどうかなって話し合い、奥さんがお菓子を作る事が好きだった事もあって、いろんな焼き菓子の試作をしていきながら、行き着いた先にフィナンシェだと良い感じになるかも。
すでに人気のあるお菓子を真似て競合したいわけではなくて、お土産を買う時の選択肢を増やしたいなと思ったんです。

あと、たんかんについてですが、屋久島に来て、たんかんを初めて食べた時「こんなに味の濃いミカンがあるんだ!」と驚いたものです。関東人のオーナー主人は、それまでたんかんを知らなかったんです。なんでこんなに美味しい物が本島では知られていないのか不思議でした。どうせならもっと沢山の人にまずはたんかんの存在を知ってもらいたい!という思いからお菓子に使うのはたんかんって決めてました。

そういったこともあって、たんかんを使ったフィナンシェを作ろう!と進めていったのですが、ふと「自分たちはたんかんが美味しいということ以外に何を知っているんだ?」という疑問が出てきたんです。

「ただ、屋久島の良い素材であるたんかんを使って商品を作ろう」というだけの考えではなく、1本芯の通った製品と作らないといけない。

そう思うと「食べたら美味しいけど、たんかんはどうやって栽培されているの?」自分たち自身、農家として生産物がどのように栽培されていくのか、生産者目線を持たないと伝わらないんじゃないかな?と思って農家もする事にしました。

そう振り返ると無茶なことを始めてるなと思います。

屋久島産の素材を単純にお菓子に使うのではなく、自分たちで栽培したたんかんを使って、お菓子を作るというのは、一つのストーリーにもなるし、自分たちの勉強にもなると思いました。

やくしま果鈴 自社農園

最初は屋久島の特産物を使ってお土産品を作ろう!っていう構想からだんだんやりたい事が増えてきて、自社農園で生産(1次産業)、工房で加工(2次産業)、カフェやお土産屋さんで販売(3次産業)をする6次産業をすることになりました。こんなに忙しいはずじゃなかったのに、自分たちで追い込んでしまってます(笑)。でも、やりたい事に向かって悩みながらも一歩一歩前進していると思うので、これからもフィナンシェを焼いて、新しい商品を作って頑張っていきます!

 

以上、オーナー夫妻の熱い思いでした。
今年もスタッフ皆で笑いながらお菓子を作っています。
甘い物が食べたくなったら、どうぞ遊びに来てくださいね。